新春の茶会(1)

りえぴゃん

2012年02月15日 03:45



去る2012年02月12日、沖縄ハーバービューホテルクラウンプラザの中国料理桃翠において、中国茶道陸羽(りくう)の会 代表 赤嶺文弥乃(あかみねあやの)先生主催の新春の茶会が催されました。

参加者は、ライフスタイルコーディネーターの崎浜千春先生のクラスに馴染みのある方々。
千春先生をはじめ、お料理の先生、飲食店経営者、緑茶関連の方などなど、お茶にもお料理も一筋縄ではいかないつわものぞろいであります。

 

桃翠さんでご用意くださったテーブル。
オレンジとグリーンで寒い2月も暖かに。(この日は20度超えでちょい暑かったけど)
お花が生けられているものは花瓶ではなく、カボチャ。
画像でははっきりしませんが、細かいカービングが施されています。
これ一つ彫るのに何時間かかるのでしょう。すごい!細かい!



茶会とはいってもただ単にお茶が出されるわけではありません。
桃翠の繊細な創作中国料理に合わせ、赤嶺先生が料理一品一品につき最適なお茶を組み合わせくださいます。
というわけで、お料理の時間まで先生の講釈を拝聴しながら、まずは六種類のお茶をいただきます。



青茶(烏龍茶):黄金桂(おうごんけい)。
生産地:中国福建省。



烏龍茶にしては発酵度は軽めなので、水色も薄めです。
香りは金木犀のようですが、併せてミルキーな感じもしました。
お味はすっきりとしながらもほのかに甘い。



青茶(烏龍茶):安渓鉄観音(あんけいてっかんのん)。
生産地:中国福建省。



黄金桂と似ているけれど、こちらのほうが少しグリーニッシュで力強い。
香りも高く、まさに烏龍茶の王道という印象です。



青茶(烏龍茶):大烏葉単叢(だいうようたんそう)。
生産地:中国広東省。



さすが単叢!
前の2つのお茶が一気に霞み、眠っていた五感をたたき起こされたよう。
甘さは控えめながら香りは高貴、それでいて清らかでかつ力強い。
お茶という嗜好品の枠には当てはまらないスケールです。

単叢とは
独立した1本の木から採れるお茶のこと。
蜜や花、フルーツなどの香りが特徴で、中には樹齢数百年という物もある。



先生も香りをチェック。
品質の良いお茶はとても香り高いものです。
世の中には後から香料を足したフレーバーティーもありますが、赤嶺先生のお持ちくださるお茶を飲んだらもう後戻りできませんよネ。



青茶(烏龍茶):阿里山金萱(ありさんきんせん)。
生産地:台湾。
2012年1月の冬片(冬茶が摘まれた後に出る新芽)。



かなり甘い香りで、ミルキーさも強い。
1種類目の黄金桂と比べると、こちらのほうがより女性的・繊細かつ完成度が高く感じられます。
日本人の持つ烏龍茶のイメージを根底から覆すでしょう。
私の好きなお茶のひとつ。



紅茶:ダージリン キャッスルトン茶園。
生産地:インド。
2011年セカンドフラッシュ。



ここ2年ほどインドも決してお茶の出来が良かったわけではないものの、さすがに世界に冠たる名園キャッスルトンは違う!
優雅にして高貴、王者にして(個人的に女王はマーガレットホープ)華々しく、文句のつけようがありません。
マスカテルフレーバーというのは経験してみなくてはわかりませんね。



青茶(烏龍茶):貴妃茶。
生産地:台湾。



発酵度は高めなので水色も濃い目。
とても力強くて男性的。なんとなく岩茶っぽい趣きもあります。
初めて飲みましたが、大陸ではなく台湾にもこんなダイナミックな烏龍茶があるのですね。

六種類のお茶を駆け足で試飲した後、いよいよ桃翠さんのお料理の登場です。
お食事に合わせてもう7種類お茶がでますよ。

次の記事→2012年02月16日『新春の茶会(2)
参考記事→2011年08月05日『中国・台湾の銘茶とチャイニーズディナーのコラボレーション(1)


沖縄ハーバービューホテルクラウンプラザ
中国料理 桃翠
http://www.anacpokinawa.com/restaurant/tosui/

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