観光客向けの居酒屋は数あれど、地元の、とりわけご近所の方々の利用が多そうな沖縄料理店
糸車をご紹介します。
昔から那覇市内でも閑静な住宅街として名を馳せる泊。
路地裏のあまり目立たない場所にあるせいか、誰もがよく知っているお店というわけではなさそうです。
しかしながら泊という立地条件ゆえか客層に恵まれ、かといって敷居が高いわけでもなく、女性同士や家族連れにもおすすめできます。
沖縄料理店はひどく観光化された店か、逆に大衆食堂的な店か、はたまたお値段の張る高級店になるか、実は地元民にとって意外と中間層の選択肢がありません。
糸車は決してリーズナブルというわけではありませんが、地元の人がお夕飯として利用でき、お味も上品で洗練されていて、私のお気に入りのお店です。
▲お店の入り口。
静かな住宅街の中によく見るとお店が。
▲店内はテーブル席の他に座敷席もあるので、大人数でも大丈夫そう。
ただし女将さんと給仕の方で3人ほどで切り盛りしているので、ある程度の人数なら前もって電話予約されることをおすすめします。
▲この日いただいたのはコースになったメニュー。
トレーで一度に全部サーブされることはなく、お上品に一品ずつ。
まずはジーマミー豆腐。私の大好物。
ピーナッツ(ジーマミー=地豆)とくず粉で作られたお豆腐で、普通の大豆のお豆腐と違って独特の粘りのある食感とコクがあります。
おろし生姜を乗せ、お醤油とみりん(または砂糖)ベースのたれをかけていただきます。
▲ミミガーのピーナッツ味噌和え。
ミミガーとは豚の耳のこと。クラゲのようなコリコリした食感で、沖縄ではたいていキュウリと一緒にピーナッツ味噌で和えます。
ちょうど内地でいう酢味噌みたいなものでしょうか。酢味噌よりはちょっぴり甘め。
▲クーブイリチー。
切り昆布の炒め煮です。沖縄は昆布の消費量日本一だとか。
豚の三枚肉も一緒に炒めますが、先に茹でておいてその茹で汁で炒め煮にします。
このレシピには切り干し大根も入っているみたいですね。
▲ラフテー。
豚の角煮です。沖縄の場合には泡盛を使ってコトコト煮ます。
皮付きのお肉なので余分な脂を抜きつつ、それでいてお肉の部分はパサつかないようにするのがポイント。
▲タームーのでぃんがく。
田芋の田楽。
田芋を茹でてマッシュポテトのように潰してお砂糖と混ぜたもの。
箸休めやデザートのようなもので、県産の田芋はけっこう高級品です。
▲イナムドゥチ。
猪もどきという意味で、昔は猪の肉が使われていましたが現代では豚肉を使った白味噌仕立ての椀物です。
具は豚肉の他に椎茸、こんにゃく、沖縄かまぼこなど。
県内ではイナムドゥチ用のお味噌が売られています。内地では甘めの白味噌で代用可。
▲ヒラヤーチー。
平たく焼いたという意味の沖縄風お好み焼き。
内地のお好み焼きと違って具はネギくらい。薄く焼いてお好みでウスターソースをかけていただきます。
これはコースメニューではなく女将さんからのサービス。ありがとうございます
お上品な・・・と言うと薄めの味付けを想像しがちですが、こちらはいいお出汁を使っているせいか、さっぱりしつつもコクがあってしっかりとしたお味付けになっています。
丁寧にそしてじっくりと妥協の無いお料理にはきっと満足できるでしょう。
内地や外国からのお客様にもかなりおすすめできます。
新都心から歩いて行けますので機会があればぜひどうぞ。
糸車
お店の情報はこちらでご確認ください。
https://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47001446/