てぃーだブログ › おきなわの紅茶の色<ブログ編> › ●食器・茶器・道具 › ギャラリー囍屋(きや)

★超おすすめ記事
http://sunsettea.ti-da.net/e3345109.html

2009年08月14日

ギャラリー囍屋(きや)

ギャラリー囍屋(きや)

お茶やお料理がお好きな方は、そこから派生してテーブルコーディネートやプリザードフラワー、陶器、磁器などにもが興味があるでしょう。

私も器は大好きで、主にヨーロッパの磁器を集めています。
一方、日本の陶器に決して興味が無いわけではないのですが、なぜか沖縄のやちむん(沖縄の方言で焼き物の意)にはいまひとつピンと来るものがありませんでした。

素朴で野趣あふれるのが魅力の沖縄のやちむん。
でも言い返せば、ちょっと野暮ったい。
伝統の形やスタイルを連綿と受け継いでいくことはもちろん大切だけれども、今の自分の感性には合わない。
やちむんの魅力を踏襲したまま、なおかつ現代人のスタイル&センスにも合うような、何かほんの少しでもエスプリを感じるものがあれば・・・。

そんな矢先、友人たちと読谷村にある大嶺實清(おおみね じっせい)先生の工房、読谷山焼 窯元 ギャラリー囍屋(きや)(通称・大嶺工房)を訪れる機会がありました。

ギャラリー囍屋(きや)読谷村・やちむんの里にある大嶺實清先生のギャラリー囍屋(きや)。

所狭しと棚や床に無造作に置いてある作品の数々は、一望しただけでも今までイメージしていたやちむんとは一味違うことがわかります。

ギャラリーということなので作品の画像掲載は控えますが、本当にこちらの作品の数々は思っていた以上に素敵で、やちむんにはいまひとつ興味の無かった私も、これは欲しいなと思えるものがいくつかありました。

いわゆるオーソドックスで伝統的なパターンの器がひとつも無いところがその最大の特徴でしょうか。
そのため一見すると沖縄の焼き物らしくないように見えます。





ギャラリー囍屋(きや)

▲ギャラリーの奥にあるテラス。

与那覇朝大さんや稲嶺盛吉さんの作品くらいしか見識の無い私。
地元の人間でありながらとってもお恥ずかしい話なのですが、実は読谷山焼の大嶺實清先生という方を工房を訪れるまで存じ上げませんでした。
インターネットで作品を探してみると、東京の銀座や青山のギャラリーでは即日完売しちゃうほどの人気ぶりなのだとか。
おまけに金城次郎以来の次の人間国宝とも言われている大人物でございました。
自分の物知らずさに恥じ入るばかり・・・。

さて事前にネットで作品群をチェックしていた私ですが、その中でも代表作ともいえるのがペルシャブルーと言われるシリーズ。
これを見てああっ!と思い出したことがあったのです。
以前、う茶わきの記事にて、大嶺實清先生の作品をちゃんと画像に残しているのです。

ギャラリー囍屋(きや)

▲う茶わきで紅茶を淹れていただいたポットとカップ。

勉強不足ゆえ先生のお名前を聞いたことが無かったばかりか、せっかくオーナーさんに伺ったのに名前を失念した私。
それでもあのオリエンタルなペルシャブルーは、鮮烈に記憶に残っていました。
ポットとカップの形もとっても印象的。

ギャラリー囍屋(きや)

▲大嶺實清先生の奥様にペルシャブルーシリーズのカップ&ソーサーでコーヒーを淹れていただきました。
う茶わきの物とはカップもソーサーも形が違いますね。
大きなソーサーなので、単独でお茶菓子を添えても良さそう。

森を見ながら素敵な器に美味しいコーヒー。
真夏なのに心なしか風も涼しく感じられ、良質の時間を過ごせました。

ギャラリー囍屋(きや)そもそもなぜ私がやちむんに今ひとつ興味が無かったのかと言えば、お紅茶を淹れるにはあまり適していなかったということ。

せっかくの琉球紅茶。やっぱり沖縄のやちむんを使って飲みたいなと思うのは至極当然のこと。
お紅茶はその水色を見るためにカップの内側は白い方が適しているし、香りをかぐためにはなるべく口径の広いほうが良いわけで。

先生の作品では口径の広いカップこそ見受けられなかったけど、それでも今のところはやちむんを使いたい紅茶ファンのニーズに近いのではないかしら。








ギャラリー囍屋(きや)

▲この日は友人の注文したお品が出来上がったので工房に誘っていただいたのですが、ちょうど大嶺先生もいらっしゃったので、先生ご夫妻を交えて楽しく談笑、コーヒーの上さらにお茶までご馳走になりました。

これは、まかい(沖縄の方言でお椀のこと)なのでけっこう大ぶりなのですが、先生が自らこのスタイルでお茶を飲んでいらっしゃるとなぜだか粋に見えてきます♪
大ぶりなので両手をしっかり添えてお茶道のようにお茶をいただきました。
このスタイルは手のひら全体で土のぬくもりを感じることができるのでいいですね。

ちょうど先生にお時間もあったせいでしょうが、いろいろなお話をたっぷり拝聴でき、思いがけなく素晴らしいひとときを過ごせました。
とっても気さくなおじいちゃま・・・と言っても私の父よりは歳が少ないのでおじいちゃまは言いすぎかしら。
そして美味しいものが好きな女4人が集まれば自然とグルメな話題に。
先生おすすめの沖縄そばのお店を紹介していただいたので、さっそくそのお店にもお邪魔してきました。すべて大嶺實清先生の器を使っているお店なのです。
注意陶冶処風庵
お料理を沖縄そばから琉球料理に変えて営業されているようです。
http://shitsurai.ti-da.net/

沖縄の陶芸界の重鎮である大嶺實清先生。
芸術家ではあるけれど、先生の作品は決して手の届かない価格の物ではありません。
やはり日々の生活の中で使ってこその器という印象が強く、そのためお求め安くなっているのかもしれません。
そのへんもまた魅力のひとつですね。



あしあとピンク読谷山焼 窯元 ギャラリー囍屋(きや)
住所:読谷村字座喜味2653-1(やちむんの里内)
電話:098-958-2828
営業時間:不定
定休日:不定
駐車場:有り



同じカテゴリー(●食器・茶器・道具)の記事
ウェッジウッド破綻
ウェッジウッド破綻(2009-01-06 21:42)


Posted by りえぴゃん at 00:01│Comments(3)●食器・茶器・道具
この記事へのコメント
一度だけ
こちらでコーヒーを頂いたことが・・・
真夏なのに涼しくて
すごく癒されました。
緑の中の空気がとても美味しかった♪
Posted by ちゅるる☆ at 2009年08月14日 19:56
>ちゅるる先生
ホント、あそこはなぜあんなにも
涼やかな風が吹いているのでしょうね。
また行きたいなと思わせてくれる
素敵な所でした♪
Posted by りえぴゃんりえぴゃん at 2009年08月14日 20:12
とてもいいところで。落ち着く
Posted by tako at 2014年01月18日 19:09
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。